こんにちわ!兼業クリエイターのみっつです。
今回は『CGワールドVol.285』のレビューをしていきます。
今月号では業界を代表するCGアニメーター6人の、アニメーションワークフローが掲載されてます。
- 若杉遼
- 藤原淳雄
- 水島直子
- 中村俊博
- 原島朋幸
- 長坂大
今回はこの中から、若杉遼さんのワークフローを紐解いていこうと思います!
若杉遼さんのアニメーションワークフロー
- 【準備編】ミーティングとリファレンス集め、プランニング
- 【実作業前】作業データを扱いやすくする
- 【実作業①】ブロッキングでポーズを確認
- 【実作業②】スプラインでタイミング調整
- 【実作業③】ポリッシュで緩急とセカンダリー付け
若杉さんのアニメーション作業は、上記の流れで行うそうです。
順番に解説していきます。
【準備編】ミーティングとリファレンス集め、プランニング
最初は監督を始めとするチームメンバーで集まり、制作するショットの説明を聞きます。
そこではなるべく質問をするようにしており、不明点や疑問点は可能な限り潰しておくそうです。
監督が持つイメージと自分の中にあるイメージをすり合わせる感じですかね。
お互いのイメージがズレてると、全く意図してない動きになってしまうので、確認作業は必須ですね!
【実作業前】作業データを扱いやすくする
イメージが固まったらいきなり作業に入るんじゃなく、まずはデータを扱う準備をするそうです。
■準備すること
- ケージモデルでデータの軽量化
- ブロッキング用のコントローラーをピッカーに登録
- カメラ用のリグ設定
- プロップとのコンスト(必要があれば)
一例だと思いますが、上記の様な準備をするそうです。
映画用のモデルはデータが重たく、普通に使ってたらリアルタイムでのプレビューが困難だそうです。
なので、簡易的なモデルを作り、作業用のデータとして扱うそうです。
また、ブロッキング用のコントローラーをピッカーに登録し、必要最小限のコントローラーで作業ができるように準備をしていくそうです。
ちなみに、ここで使うピッカーは『DreamWall Picker』という、フリーのピッカーを使ってるとのこと。
若杉さん御本人が使い方を解説してます!
【実作業①】ブロッキングとスプライン
若杉さんの場合、ブロッキング作業は必ずしもステップ補間ではなく、作る動きによって、ステップ補間とスプライン補間を使い分けてるそうです。
主要なポーズはブロッキングで作り、スピード感やタイミングはスプライン作業で行う。
と言った感じで切り分けてるとのこと。
【実作業②】ポリッシュで緩急とセカンダリー付け
ポリッシュで行う作業の一例
- イーズイン/アウト
- オーバーラップの調整
- 身体のやわらかさの表現
- 髪や服の揺れ
- めり込み修正
ブロッキングとスプラインが終われば、後はディティールを追加する作業ですね。
ここまで来たらゴールが見えてくるので、気が楽らしいです(笑)
【まとめ】いろんなワークフローを試してみよう!
- 【準備編】ミーティングとリファレンス集め、プランニング
- 【実作業前】作業データを扱いやすくする
- 【実作業①】ブロッキングでポーズを確認
- 【実作業②】スプラインでタイミング調整
- 【実作業③】ポリッシュで緩急とセカンダリー付け
以上が若杉さんのアニメーションワークフローの紹介になります。
実作業に入る前のすり合わせや資料集め、作業データの準備等々…
実際にアニメーションを付ける前に、色々と準備を踏んでるんだなと感じました。
『準備が8割』なんて言葉もあるくらいですから、事前準備に手は抜けませんね!!
はい!
というわけで今回は『CGワールドVol.285』に掲載されてる【アニメーションのワークフロー】から、若杉遼さんのワークフローを紹介いたしました。
本誌にはこんな感じで画像が乗ってたり、アニメーション動画のQRコードが乗ってたりしますので、気になる人はご購入下さい!!